第3号にて「税務調査がやって来た!」を予定しておりましたが、前回の
「中間決算・四半期決算のススメ」に関連した「決算書」をテーマに変更
いたしました。
皆様は毎年、健康診断を受けて、健康状態のチェックをしていることと
思われます。定期健診以外でも、ちょっと体調がおかしいな〜と思ったとき
には、お医者さんに診てもらうのではないでしょうか。
では会社や個人事業の健康診断は、定期的にしていますか?実は「決算」
や「確定申告」が、健康診断にあたります。そして「決算書」や「青色決算書」
が「健康診断結果」にあたります。しかし「診断結果」を分析して、体質改善
をしなければ、不健康状態は悪化します。
そこで「決算書健康診断」をオススメします。
そうはいっても、「どこを見てよいのかわからない」と思います。「健康診断
書」を思い出してみましょう。去年の数値との比較をしませんか?
「決算書」も、まずは「前期比較」からしてみましょう。
会社の1年間の業績を表現する「損益計算書」から見てみましょう。
@「売上高」や「売上総利益(荒利益)」は増えてますか?
A「粗利益率(売上に対する粗利益の割合)は増えてますか?
これらが減ってる場合は、売上のテコいれや、仕入コストの見直しが必要か
と思われます。
B「販売・一般管理費」は増えてますか?
Cそのうち「人件費」は増えてますか?
D「労働分配率(粗利益に対する人件費の割合)」は増えてますか?
これらが増えている場合は、人件費を含めた固定コストの見直しが必要か
と思われます。
次に会社の基礎体力を表現する「貸借対照表」を見てみましょう。
@「自己資本比率(資本の部<内部留保>の割合)」は高いですか?
A「流動比率(流動資産<現預金や売掛金・棚卸資産など>が流動負債
<短期借入金・買掛金など>に対する割合)は高いですか?
これらが高く、前期よりも増えている会社は、資金繰りの心配は少ないかと
思われますが、低い場合は、資金繰りが忙しいかと思われます。
さらに「損益計算書」の「当期利益(税引後利益)」と「減価償却費」の合計
額は、年間の「借入金の元本返済額」より多いですか?
もしも「元本返済額」の方が多い場合は、「決算書では儲かってるのに、
なぜお金が足りないのだろう?」現象になっている可能性があります。
そうはいっても、「見方がよくわからない」という場合は、私ども税理士が
分析して、体質改善のお役に立たせていただきますので、ひと声おかけ
ください。
次回は昨年の税制改正の影響で、消費税を納税する事業者が一気に
増えますので「消費税対策のススメ」を予定しております。
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